とても使いやすく便利に進化し続ける眼鏡とサングラス用のレンズ製品
取扱い次第では寿命を縮めてしまうことも
今回のレンズコラムは「コーティング」のお話しです。
眼鏡・サングラスを問わず、本当にいろいろなコーティング技術があり、用途に応じて自由に選ぶことができます。
そのコーティングのいくつかは熱に弱く、その影響によって劣化しやすい性質のため日々の取り扱いには注意が必要です。.
現在 主流のプラスチックレンズは、その寿命が約3年と言われています。
ご使用環境や使用頻度、お手入れを含めたお取り扱いによっても前後しますが、
素材そのものの経年劣化が必ずおこるため、概ね3年前後とご理解いただけると良いです
度数の変化やレンズ表面の傷み等、自覚することや見た目の変化は「レンズの替え時」のキッカケになりますが、
そのキッカケがない場合には、どうしても長くなりがちな使用年数。
基材(素材)の劣化
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光の透過経路への影響
と考えれば3年前後でのご新調がオススメです。
さて、「基材」と呼ばれるレンズそのものの表面に幾重にも表面処理(コーティング)が施され眼鏡レンズは出来ています。
参考までに、UVカットの機能は、紫外線吸収剤がレンズ基材そのものに練り込まれています。
レンズに色をつける時は、レンズ基材を染色し様々なカラーレンズに仕上げます。
上図にある「コート」と名の付く表面処理には様々な素材が使われています。
それぞれのコート素材は膨張率が異なる性質を持っていて、レンズ基材も然り、です。
特に“反射防止コート”は無機物である為、膨張しません。
その膨張率の異なりが引き起こすコートの劣化現象があります。
それは、熱による「コートのヒビ割れ」です。
高温下で、熱によりレンズ基材・ハードコートが膨張し、
その膨張に反射防止コートが追従できずにヒビ割れした状態になってしまいます。.
比較的、日常にある状況がレンズに影響を与えてしまうのですね。
「高温下」での影響もそうですが、「温度差」も同様の影響があるそうです。
たとえば、暑い屋外から極端に寒い場所へ移動するなど。
ちなみにサングラス用のカラーレンズでは、種類によって「反射防止コート」が施されていない製品もあり(選べ)ます。
それによって目元が透けにくい“サングラスらしさ”を演出でるコート選びなんですね。
そういった商品は比較的 熱害の影響を受けにくいと考えます。.
先にふれた使用期間、少しでも綺麗な視界で快適な眼鏡生活をおくるために、
お手入れ方法を含めて熱によりレンズを傷めてしまわない取扱い方法をお伝えさせていただいていますが、
改めて眼鏡レンズを労わった取扱いをオススメいたします。
日々、愛着を持ってご愛用くださればとても嬉しいです。
ご質問等ありましたら、お気軽にご連絡くださいませ。