眼鏡と、- Nishida Optical shop - 〒700-0827 岡山市北区平和町1-10 高塚ビル1F
 
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アセテートフレームの亀裂補修。御客様の“大切”のために出来ること。

アセテートフレームの亀裂補修。御客様の“大切”のためにできること。

はじめに

今回のメガネColumn/店内修理の紹介は、アセテート(プラスチック)フレームのリムに入った亀裂の補修です。

 

御客様が長年大切にご愛用されている金子眼鏡さまのメガネ。

軽度ながら、リムの一部に亀裂が入ってしまっています。

 

この度、当店でjacques durand(ジャックデュラン)をお買い求めくださったタイミングで、お預かりしました。

 

金子眼鏡さまのメガネには愛着があり、今後もお使いになりたいとのことですが、御購入店で相談されるも何かしらの修理も叶わなかったようです。

 

これからも、jacques durand(ジャックデュラン)と共に御愛用いただけるように補修を行いました。

 

修理前の状態確認

亀裂補修を行う金子眼鏡のメガネ

大切にお使いだったので、とても綺麗な状態です。

しかしながら、ご愛用年数もあり主にテンプルの艶が落ち部分的に白化していますね。

 

亀裂補修を行う金子眼鏡のメガネ。左の上部リムの一部に亀裂があります。

左リムの上部に1cm程の亀裂があります。

 

この亀裂を補修し、フレーム全体の艶出しを行います。

 

修理はじめます

修理部分を補強するためのパーツを、クリアの生地板から削りだしました。

 

修理部分を完全に覆う大きさのパーツは、リムに沿うようにカーブも付けています。

 

 

そして、パーツをリムの亀裂部分にくっつけます。

接着面は、それぞれのアセテート素材が溶けて密着させています。

補強パーツをリムの亀裂部分に接着。上方からの状態。

 

正面から。

パーツの縁までピッタリとリムに接着させます。

補強パーツをリムの亀裂部分に接着。正面からの状態。

接着後、十分に乾燥させます。

 

 

 

ここからは仕上げに入ります。

 

補強パーツの不用な部分を削りリムとの親和性を高めます。

 

補強度を確保することが何より大切ですが、

「修理しました」感が出てしまうと印象を損なってしまいます。

 

こんな感じで、見た目にも配慮しつつ補強修理を行いました。

補強パーツの不用な部分を削り、リムの状態を整えた状態。

粗目から細目へとヤスリをかけ、艶出し工程の準備段階へと進みます。

 

 

修理完了

フレーム全体の艶出し処理もおこない修理完了。

(テンプル内側のロゴ部分はロゴ保護の為、艶出しをしていません)

 

キレイに直りました (*´▽`*)

御客様の愛着ある大切な眼鏡、これからも長く御愛用いただけると嬉しいです。

 

どうぞ、佳き眼鏡生活をお過ごしください。

 

 

 

ここで御紹介した修理内容は、現在 当店で料金を頂戴する「修理メニュー」としてお受けしていません

 

ワタクシが、修理・補修の技術を磨いている段階なので、当店で眼鏡をご購入くださった御客様へのサービスとして実施した内容を、修理例としてご紹介しています。

 

修理内容によりますが、通常はパーツ交換や修理工場でお直しする方法を選択しています。

(それらは有料修理です)

 

 

“ こんな補修・修理の手業も持っています “

という店主が、御客様がご購入くださった眼鏡に対して責任を持ちしっかりとアフターケア・メンテナンスサポートを致します。

 

皆様の暮らしを支える大切な眼鏡。

 

お受け取りいただいた日から御客様と当店、私との 長いお付き合いがはじまります。

 

 

ニシダ

 

 

Selenite(セレナイト)

 

 

透明石膏を意味する『Selenite』

 

 

今回のコンセプト“ 石膏像 ”と透明な気持ちで仕事をしたいという想いからこのブランド名にしました。

 

Concept 『gypsum statue 』『石膏像 』(せっこうぞう) それぞれのモデルごとの

 

「石膏像の人物達が着用するならこの眼鏡」をイメージしデザイン。

 

 

 

世界のあらゆる時代の英雄や人物を立体的に表現されている石膏像。

 

古代ギリシャや各時代に生きた人物たちが眼鏡に出会う事ができたのであれば、

 

きっとSeleniteの作品の眼鏡を着用しただろう。

 

 

Seleniteの作品名は、モデルとした石膏像の名前をつけました。

 

 

公式コンセプトより

 

Philosophie

 

『Texture and craftsmanship 』(質感と職人技術)

 

限られた素材の質感や時代とともに進化した職人技術 Celluloid:セルロイドは

 

眼鏡にとって素晴らしい素材である

 

独特の艶は他の素材では表現できない

 

しかし、Seleniteは、その素晴らしいセルロイドの艶を石膏像の面取り像を表現するために艶を削り落とす

 

新たな表現方法とデザイン

 

眼鏡職人の技術で、荒々しく面取りしていく

 

 

 

 

Titanium:今では、ごく当たり前に眼鏡に採用されているチタン材

 

昔、眼鏡の聖地鯖江では、チタン材は航空宇宙用など極一部に使われているだけの特別な合金材料を

 

試行錯誤し、眼鏡に採用を行った素晴らしい先人がいました

 

その方に敬意を払いつつも、Seleniteは、素材の軽い、強い、錆びない、溶けない

 

の素晴らしさを保ちつつ、 内側に閉じ込め、シュリンク技術で石膏像の質感を表現

 

 

公式コンセプトより

 

2023年のデビュー以来、謎めいた存在と共に唯一の世界観を持つ優れた眼鏡フレームを生み出し続けています。

 

全てのパーツが専用設計で作られ、究極まで研ぎ澄まされたデザインと造形は上質感に溢れる素晴らしいもの。

 

 

selenite(セレナイト)のチタン製眼鏡フレームのテンプル画像

 

熱による素材の収縮など他にはないシュリンク加工を施し、チタン材が今までにない質感で表現されています。

 

軽くしなやかなチタンフレームが、貫禄と重厚感がただよう豪華な仕上りに。

 

selenite(セレナイト)のアセテート製眼鏡フレームのテンプル画像

 

カッティングと表面処理、スモールパーツが演出するアセテートフレームの美しさ。

 

アセテート素材が持つ艶をあえて削ぎ、引き算による表現が追求されています。

 

selenite(セレナイト)の眼鏡フレームに使われるノーズパット

 

ドビュッシーの「芸術とは最も美しい嘘である」から引用された「嘘と芸術」の文字が刻印されたノーズパット。

 

フレームを支えるための形状とサイズは必要十分で、鼻元にあって目立ち過ぎないよう仕上げられています。

 

全ての個体にシリアルナンバーが刻まれた特別な製品。

 

 

 

期間中、芸術的な手法で生み出される素晴らしいselenite(セレナイト)の眼鏡フレームが、最新作を含め約50本揃います。

 

それぞれが希少な美しきフレームを、是非ともご覧になりにいらしてください。

 

 

   Selenite TRUNKSHOW - Seleniteの世界 -

日時 : 2025年11月1日(土)~ 3日(月・祝)

場所 : 眼鏡と、

内容:展示即売会

 

 

ニシダ

 

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